オフトレーニング特集 その④(筋力トレーニング)
2018年05月23日
クロスカントリースキーのオフトレーニング特集も今回でその④になります。
今回は「筋力トレーニング」について掲載致します!!
筋力トレーニングは多種多様なものがありますので、ここでは筋トレの重要性などについてお伝えしたいと思います。
先日、「オフトレーニングその③」ではスピードトレーニングについて記載いたしましたが、速さを生み出すには、当たり前ですが自身の筋力を強化しなければなりません。特に日本人は海外の選手と比較して上半身の力が不足しており、レースでは登りではついていけて、平地や下り、緩斜面で離されることが多いと思います。いろいろな海外選手のレース動画などを見ていると外国選手の上半身の体幹の厚さの違いがよくわかると思います。近年ではクラシカル競技においてダブルポーリングだけで優勝する選手も出てくるなど、特に上半身の筋トレは重要な課題となっております。
さて、
まずは「上半身の強化」について
広背筋と大胸筋、三角筋群などは意識的にもっと強化が必要で、ウェイトトレーニングでの筋力トレーニングが有効ですが、それと併用してダブルポーリングなど実際のスキー動作での上半身の筋トレも重要です。強豪国の中ではダブルポーリングに割く時間を全体の60%近く行っているチームもあり、また、ダブルポーリングはクラシカル走法とスケーティング走法の両方に共通している技術なので意識的に取り入れましょう。夏場はローラースキーのタイヤに負荷をかけてトレーニングすることも◎。
特に大切なことは「獲得した筋力をいかに早く使うことが出来るか」です。ウェイトトレーニングの中で最大速度で試行することも有効です。ウェイトトレーニングで筋肥大、筋力アップさせ、ローラースキーなどスキーに近い動作のなかで筋肉を有効に使えるようにしていきましょう。ローラースキーのする環境がない場合はチューブなどを使用して補うこともできます。
次に「体幹」のトレーニングについて。
体幹のトレーニングは通年実施します。レースなどでバテてきたときに体幹がしっかりしているとスピードの減速を抑えることも出来ます。体幹トレーニングも腕立て伏せや腹筋など多種多様なトレーニングがありますが、クロスカントリースキーの特性を考えると、バランスボールなどを使用した不安定な状態での筋トレ、スタビリティトレーニング、体全体を使用した筋トレなどが必要かと思います。トレーニングは考えるだけありますので自身の長所を伸ばし、短所を改善させていければよいと思います。
「年間のトレーニングの計画」について
4月:シーズンの休養及びトレーニング準備期間
5~6月:筋肥大を目的としたトレーニング。
7~8月:筋力UPも目的としたトレーニング。
9~10月:筋持久力UP・スキーに近い動きで力を発揮するトレーニングを多く取り入れていく。
11~3月:シーズンイン 体幹トレーニングは継続して行っていく。ウェイトトレーニングをしないと筋力が徐々に低下していくので、定期的にウェイトトレーニングを取り入れる必要があります。
※上記は1つの例として考えてください。
レースやトップスピードの時に如何にスピードを減速させずにスピードを維持出来るかというところに大きな差が生じてきます。心肺機能の他に日々の体幹トレーニングや筋力トレーニングがスピードを維持する要因にもつながっていきますので、まずは年間のトレーニング計画を立て、自分に合ったトレーニングや筋トレ頻度を模索していただければとおもいます。
それでは、次回はオフトレーニング特集その⑤になります。
ご期待ください 🙂